コーヌスクローネ(Konus Krone)とは

「コーヌスクローネ(Konus Krone)」について、聞きなれない名前だと思います。このページではコーヌスクローネについて詳しく解説いたします。部分入れ歯をご検討中の方、他の治療法と迷っておらっしゃる方は、コーヌスクローネとはどのようなものなのか、一度じっくりお読みになられてみてください。もしかしたらあなたにとって最良の治療との出会いとなるかも知れません。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)とは

「ドイツ」生まれの優秀な義歯「コーヌスクローネ」

「コーヌスクローネ(Konus Krone)」は、「コーヌス入れ歯」や「コーヌス義歯」、または単に「コーヌス」と呼ばれる、ドイツから入ってきた特殊で優れた入れ歯のことです。(テレスコープ義歯のひとつ)

「コーヌス」はドイツ語で「円錐形(えんすいけい)」を意味し、「クローネ」はドイツ語で「クラウン(冠)」を意味します。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)は、保険の入れ歯のようにバネが見えて見た目が悪くなるということがなく、「装着した時の見た目が優れている」ことや、「装着して食事をしてみると機能的にも非常に良い」という声も多く、金属のバネを引っかけて使用する従来の入れ歯と比べ、非常に優秀な義歯であるといえます。

「茶筒」の原理を利用した「摩擦力」で義歯を固定する「コーヌスクローネ」

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)は、従来の入れ歯のような、歯に引っ掛ける金属のバネは一切使用せず、精巧な「茶筒の原理」を利用した「摩擦力」で義歯を固定する方法をとっています。
茶筒は本体を強く振っても蓋が外れませんが、蓋にゆっくりとした力を加えると簡単に外れます。コーヌスクローネもまさに同じ仕組みです。

コーヌスクローネの「内冠」と「外冠」

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)では、残せる歯を支台歯とし、その支台歯に「内冠」を装着し、そこに義歯と一体化した「外冠」を被せる二重構造方式です。摩擦力を利用して外冠を内冠に密着させるため、外れにくく、自然な感覚で噛める特徴があります。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)も、従来の入れ歯同様、取り外しが可能」な上に、精巧・精密に作られているため、「茶筒と蓋のようにぴったり」と収まり、汚れや食べかすが入りにくいことから、清潔に保つこともできるメリットがあります。

 

コーヌスクローネは「歯にかかる力がまっすぐ(縦方向)」

その点、コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)は、歯にかかる力がまっすぐ縦方向のため、内冠となっている歯(土台となる歯)を揺さぶる動きをせず、義歯が安定するため、内冠となっている歯への影響が最小限で済みます。また、見た目も良く、自然な感覚で噛むことができます。


「中等度以上の歯周病」の場合におすすめできるコーヌスクローネ

歯周病が進行している場合、歯が抜けてしまっていたり、残っている歯がグラグラしたりといったことが多くあります。中等度以上の歯周病の場合には「コーヌスクローネ」はおすすめの入れ歯です。
コーヌスクローネでは、縦方向に力がかかるように設計がされ、まだ残っている歯への負担を最小限に抑えられます。また、揺れている歯同士をしっかりと連結・固定する事ができます。コーヌスクローネを使用しているうちに、歯の動揺が収まったという報告もあります。

また、清掃性もよくなるため、歯周病の進行抑制にもつながるメリットがあります。

「インプラントのできない」患者様に適しているコーヌスクローネ

インプラントをご希望の患者様は、やはりインプラントの「噛み心地」と「審美性」、そして就寝時に「取り外さなくて良い」点で選ばれることが多いと思います。
しかし、「顎の骨に埋め込む外科手術が怖い」「糖尿病などの持病でインプラントができないと言われた」など、インプラントがができない患者様もいらっしゃいます。
そのような場合にコーヌスクローネはおすすめできます。
コーヌスクローネは、内冠と外冠が茶筒の原理でピッタリとはまり、「噛み心地が良い」ことと、「一般的な入れ歯のように床の部分が大きくならずとても小さいため審美性が確保できる」こと、また、インプラントのような外科手術の必要がないため、持病のある方でも適応になる点がメリットとなり、インプラントができない患者様でコーヌスクローネを選ばれる方が多いのです。

当院では高度な技術を必要とする「コーヌスクローネ」に対応

このように非常に優れた入れ歯(義歯)ですが、コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)は、その製作には「非常に高度な技術が必要」「製作できる歯科技工士が非常に少ない」「製作するためには高額な費用が発生する」などの理由から、限られた歯科医院でしか扱うことができませんでした。当院では、院長の長年の経験と知識と技術、コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)の製作に精通した歯科技工士との連携により、このコーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)を提供させて頂いております。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)のメリット

・インプラントのような外科手術は必要ありません

・従来の入れ歯のようなバネ(クラスプ)が無いので、見た目がとても良い特徴がります。

・義歯であるにも関わらず、しっかりと固定され、噛む能力が高く、自身の歯に近い感覚で食事ができます。

・従来の入れ歯よりも、義歯全体を小さくできるため、装着した際の違和感が少ないです。

・通常、部分入れ歯を製作した後に、該当箇所ではない歯がだめになった場合、入れ歯を再度作製する必要がありますが、コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)の場合、修理で対応することができ、新たに製作する必要がないことが多いです。

・非常にシンプルな構造となっているため、歯磨きがしやすく、むし歯、歯周病になりにくいです。

・従来の入れ歯のような、横揺れの力が発生しなくなるため、土台となる歯の負担が軽くなり、ご自身の歯が長持ちします。

・1本1本の歯にかかる力が分散され、歯に無理な力が掛からなくなります。そのため、歯が長持ちします。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)はほとんど動きません。そのため、土台となる歯だけでなく、歯茎や顎の骨が大きく痩せることがありません。痛みや違和感が無く、よく噛めて、長い間使用可能です。

コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)のデメリット

・コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)は健康保険適用外のため「自由診療」となり、費用が高額になります。

非常に精巧な技術が必要なため、その製作の難易度が高い。それゆえに対応できる歯科医師や歯科技工士が少ない

土台となる歯は、内冠を被せるために削る必要があります。

・コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)だから、あらゆる症例全てに対して絶対に適応可能という事ではありません。

・コーヌスクローネ(コーヌス入れ歯)が他の治療法よりも、全てのケースにおいて優れていると断定できるものではありません。


コーヌスクローネと他の治療法との比較表

「コーヌスクローネ」と「ブリッジ」「保険の入れ歯」「ノンクラスプデンチャー」「金属床」「インプラント」との比較表です。
「見た目の良さ」「噛み心地の良さ」「清掃のしやすさ」「耐久性」「口腔内の変化への対応可能度合い」で比較しています。

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